こんにちは、のすけです。
私は、ftm、
つまり、戸籍を女性から男性に変更しています。
私が戸籍変更をしたのは約10年前なので
今は継続しているのはホルモン投与しかありません。
あとは定期的な血液検査です。
ホルモン投与は、筋肉注射で2、3週間に1回を一生続けます。
一生なんですよ。
1回700円ほどなので、20歳から治療開始して80歳まで生きたとしても
1年間に20回行くとして、
14,000円×60年=840,000円
は注射だけでかかるということです。
本来、ホルモン投与は保険適用外なので、
戸籍変更後も保険が適用されない場合はもっとかかります。
ftmもmtfもそもそもの性別適合手術代は、馬鹿になりません。
約100万はかかると思いますし、
手術をどこまでもやろうとすると500万以上かかります。
性同一性障害にとって、お金の問題は頭を悩ませます。
自分の悩みを解決するためには、どうしてもお金が必要なのです。
とは言っても、私の場合はというと、
手術代は両親が負担してくれました。
甘いなと思う方もいらっしゃると思います。
当時は大学生で
大学もバイトも部活も私がやっている中で、両親は
「手術のお金は出すから」と言ってくれていました。
私の両親、特に母は
私が性同一性障害であることに対して
最初は自分のせいではないかと責める気持ちのある母でした。
だからこそ、お金があるかないかというよりも
ここは、親が払うと考えていたように思います。
と言っても、私の中では
「診断がおりれば、すぐに手術できるんだ」
という期待感と
「親に申し訳ないな」
という気持ちがありました。
しかし、私の中での自分の体に関する嫌悪感がピークに達していたことが大きく
すがる思いで、
両親に感謝しながら、頼ることにしました。
その代わり、自分にできることは一生懸命やらなければと思い
自分の本業である大学から
たくさんのことを学ぶことの方が優先だろうと思っていました。
時々、大学の勉強よりも
バイトで稼ぐことの方がメインになってしまっている人がいましたが、
それは大学に進学させてくれた親に対しても
失礼なことだよなぁと思っていました。
特待生になってやるって勢いで勉強したら
3年間連続で特待生になり、嬉しいことに授業料は半額になりました。
どう考えても、バイトで学業が疎かになって稼ぐよりも
学びながら、授業料が半分になる方がいいじゃん!という感じでした。
と言っても、大学の授業料も自分が最終的に払うものなので
奨学金の返すお金が減るというだけで、両親への負担はまた別の話なのですが。
しかし、私がすぐに手術ができた代償は大きく
これって気持ちの面で、とってもいい循環になっていると思いました。
ひたすら、お金がなくて手術に踏み込めずにいるよりも
どうにかお金を借りたりして
自分の悩みのピークなポイントは解決していくことって大事だと思うんです。
お金の面で手術に踏み込めない人はよく見かけます。
しかし、私は、あの元々の女性の体で
「つらいつらいつらい、気持ち悪い、、」
という風に日々我慢して過ごすことって辛いですし、
そのことが自分の幸せな気持ちが滞っている部分であるので
借金してでも、手術を優先したかもしれません。
その方が、その後の人生が好転すると思っています。
「循環」というのは、人間の体の血液と一緒で
滞り、つまり血栓のような部分があっては、
血液の循環が悪くなり、健康を害するわけです。
悪循環です、
それでモヤモヤしている方って結構いるように思うんです。
この場合でも、辛さや不幸感の中にいて
結局仕事もうまく行かずに、お金を貯めるのにも時間がかかる、
と言ったような状態になると思います。
力強い意志があれば、乗り越えて行けますが
人間はそこまで強くないですね。
借金なんて怖いというのであれば、
親戚とかでも借りることはできないのか、
そうやって聞くことができるのが、本気な人だと思います。
「そんなことできない」というのはプライドがあるからなんです。
基本的に「迷惑がかかるから」と思っているものは
自分が悪く思われたくないというプライドからきます。
そんなものよりも大切なことがあります。
まず、悪循環を脱するために
自分の滞りがどこにあるのかということを見つけることです。
当事者でなくとも、
うまく行かない時に、思わぬ血栓があったりします。
それが仕事場のことかもしれないですし、
パートナーのことかもしれないです。
はたまた、家の汚さ、環境かもしれないです。
まずはそれを解決してから
先に進まないと、同じ繰り返しになってしまうんですよね。
これを機に、
今の自分の循環の滞りはないか、
どこにあるだろうかと考えてみてください。