【書評】『思わず考えちゃう』は癒される哲学書だった

こんにちは、のすけです。

学校の図書館でふと目に入って、

タイトルの通りで思わず手に取ってみたんですが

これがなんともイラストに癒されますし、考えが深いなぁと思ったんです。

 

借りてはいなかったのですが、

中毒のようにあの緩いけど深い感じがまた読みたくなって

今度は借りてじっくり読んでみました。

 

この本は著者のヨシタケシンスケさんが
いつも持ち歩いているスケジュール帳の後半のメモ部分に
「いつも描いているスケッチ」を本にしたものです。

ヨシタケさんは、

その「どうでもいいこと」の中に、実は「その人らしさ」とか、「人間らしさ」なんかがにじみ出ているハズで、そのカケラをコレクションすることで見えてくるものも何かあるんじゃないか、というボンヤリした期待があるんです。
簡単に言うと、「貧乏性でものが捨てられない」んですね。

「思わず考えちゃう」ヨシタケシンスケ

と言っています。
こころの中にゴミやしきがあるんだそうで笑

日常にアンテナをはることで見える世界

椅子に座っている人の足の置き方はそうなっているかとか

このかけ時計はいつから傾いているのかとか

「ご自由にお使いください」という箱の中に捨てられたレシートが捨てられてたこととか

正直どうでもいいことなんですが

ヨシタケさんはそのどうでいいことから気づきやネタを得たりするんですよ。

ご自由にお使いくださいというレシートから
自由について考えるんですね、

よく考えたら
私たちもこの体をご自由にお使いくださいとされて生きている、
だけど、自由じゃない選択をしたりするんですよね。

これは、私も根底に思っていることで
人間の原点に返ったらこの体、自分で動かして自分で進んでいいんだよなって。

でも、なぜか人のこと考えたり、色んな価値観の中で
自分では思ってない他人の考える人生を歩んでしまうんだよなって思うんです。

本当は誰がなんと言おうと自分の人生は自分で決めていいんですよね。

強くも緩くもそうなんですよね。

身の周りの3メートル四方のできごとを3センチ四方の紙に記録できれば満足です。

「思わず考えちゃう」ヨシタケシンスケ

これって私には
小さい範囲の話をしているようで
すごく大きなことを話していると思うんです。

人間てたくさんのことを考えると何もできないってことがよくあると思うんです。

大は小を兼ねないことがあって

たくさん選択肢があると悩み過ぎてしまうんです。

あれもこれもできる状態にあると、
こっちを選んでも、やっぱりあっちの方が良かったんじゃないかとか

そういう不安が付きまとったりするんですよね。

 

私も以前はよく夜ご飯をどうするかってことに迷ったりしていたんですが、

外食でもいいし、家ご飯でもいいしってなると相当範囲が広いんですよね。

じゃぁ、外食にしようとやっと決めても
外食のどこにする?みたいになって永遠と悩むんです。

今日の気分とか食べて、これじゃなかったと失敗するのが嫌だからだと思うんですが

 

今日は外食はできません。
冷蔵庫の中のものでどうにかするしかありません。

となれば、それはそれで絶対に満足するんです。

なのに、悩み始めたことで失敗したくない欲が出てくるという、

もうなんとも選択肢が多いことによる不幸ですよね。

 

で、話を戻しますと、

ヨシタケさんの言う
「身の周りの3メートル四方のできごと」って丁度いい具合に気づきを与えてくれるんじゃないかなって思うんです。

寧ろ、そこまで自分の周りにアンテナ立てている人って少ないんではないかなと思います。

自分が思ってもいないところに
蔑ろにしているところに気づきがあってネタになったりするんでは、と

この本でもっと思えたんです。

そうやってアンテナ立てているかなぁ?と。

決して、物事を広く考えるなということではないんです。
寧ろ、身近なところから広く考える思考が大事だと思います。

先ほどのレシートの話とか。

 

あとは自分の今の仕事のこととか

ネットビジネスをやっている人だと
早く仕事を辞めてネットビジネス1本でいきたいって人もまだまだ多く

仕事の方をこなしたり、蔑ろな状態になってしまっている人もいると思います。

でも、それって気づきのチャンスをすごく逃しているように思うんです。

ネットビジネス1本でやっていたら経験できないことをやっているはずなので。

そして、その仕事の気づきがビジネスにも活きるなんてことはたくさんあります。

別で考えているならば、思考が狭いということになりますので
勉強勉強ー!!って感じですね。

という私も「身の周りの3メートル四方のできごと」に
どこまで気づけているかなと考えた次第です。

私としては、大きなことばかり考えて
中身スカスカな人間にはなりたくはなく

そういった自分がにじみ出る部分の

学校での出来事も
家での出来事も
出先での出来事も

ヨシタケさんがスケッチでメモるように

日常を切り取っていきたいなと思いました。

絵がうまい人はいいなーと本当に思います。
絵は描けないので文章や音声でメモします。

最後に気に入ったフレーズをご紹介

たくさんあるんですが、

なんかすごくいいなと思ったところです。

そのモヤモヤ感を、「というわけで今日は1日モヤモヤしました」、で終わらせたくない。今日はモヤモヤしたけど、これは貯金として、ポイントとしてたまりましたとしたい。で、明日すごくやるよって、思いたい。

「思わず考えちゃう」ヨシタケシンスケ

この緩い感じが良くて、

このモヤモヤを無駄にしたくないって感じわかるんですよね。

明日やろうはバカやろうではあるんですが、
このモヤモヤも意味あるよ。いや意味あることにするんだって気持ちが大切で、

だから明日すごくやってやるよってことだと思うんです。

自分の経験や失敗も
意味があることにしたいですよね。

本当に意味があると私は思います。

 

私は、モヤモヤの日々を送り
友人と海に行き、お酒を飲み
夜中まで語り、朝を迎えて
音楽を聴きながら
「あー、もう起きたくない」

って感じの生活をしょっちゅうしていた時がありました。

 

起きるのが怖い時期でもありました。
何にも気づいていないときでした。

 

こんなモヤモヤも私には意味のある出来事です。

今ならなぜあの時、あの友人と仲が良く

どうしてあんなに悩んでいたのかを紐解くことができます。

また、これは別に記事にできたらなと思います。

 

ということで、

今日のモヤモヤは、
明日すごくやるためのポイントとしてためてぐっすり良い睡眠をしましょう!